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佐久間「はぁ………」
あれから数週間。
結果から言うとまだ別れていない。というか、別れてくれない。
なんなんだ?まじで。同棲までしたから別れなくないのか、サキってそんなに俺のこと好きだったのか?
「……あ、大介くん」
佐久間「……お!おはよ!A!」
「あ、うん、お、はよ」
癒しのA。あーー今日も可愛いなー。Aと過ごす時間が俺の唯一の癒しの時間だ。
つーか、なんかいつもと違う??なんか、動揺してる??
佐久間「A?どうした?」
「ふぇ?!」
佐久間「いつもと違う。なんかあった?」
「な、んにもない、よ………」
嘘つけ!!!下手すぎないか?嘘つくの。……そんなところも可愛い、、じゃなくて!何があったか聞き出さねーと。A、溜め込みやすいし。
佐久間「嫌なことされた?」
「違う……」
佐久間「んじゃなんか言われた?」
「違う……」
佐久間「んじゃなんか見た、とか?」
「ちっちがう…!!」
ビンゴ。なんか見たっつーことか。何をだ?
佐久間「何見たの?」
「ちっちがうもん……なにも見てない、よっ」
そう簡単に話してくれないか……かくなる上は……
佐久間「あっ、そういえばミトがそろそろAに会いたいって言ってたな〜!」
「………えっ?ミトちゃんが?」
佐久間「うん。教えてくれれば機会を設けてやらんこともないっ!」
「うっ……ミトちゃん……いや、でも、あの…」
ミトは俺の姪。
まだ幼稚園児だけど、以前俺といる時Aとばったりあって遊んだことがある。それ以降ミトのことが大好きらしい。
ミトの名前でも口を割らないか……まじで何を見たんだ??
佐久間「A……俺はAが苦しい気持ち抱え込んでるの見てるの嫌だよ。……俺に話してくれない??」
「大介くんっ……」
きゅるきゅるあざとさ全開でAの顔を覗き込む。頼むから話してくれ。Aが苦しいのは俺も苦しい。
「でも大介くんには辛い話かもしれない…」
佐久間「へ?俺??」
俺?俺に関する話なのか??
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作者名:ねこ | 作成日時:2024年3月28日 14時