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私は前職であったあのことを、包み隠さず全て園田さんに話した。
時折苦しくなる胸を落ち着かせながらなんとか話し切った。
そして私たちは法廷で戦うことになった。
もういいと思っていた。
これから先の人生が幸せならそれでいいと。
でもお父さんがそれを許さなかった。
初めて、本気の父親の背中をこの目で見た。
「いやぁ〜、助かったよセンセ。」
「淳さんに先生って呼ばれるとちょっと気持ち悪いな。」
「おいおい、そりゃねぇぜ?」
結果は圧倒的勝訴を収めた。
園田さんの情報収集力は普段店にいる時のおっとりした感じからは想像できないほどすごかった。
「勝ち取った金はAに全額やるよ。」
「何言ってるんですか。私はいりません。…借金でも返済してお母さんとまた一緒になったらどうですか?」
「バカか。」
「ばっ、!?」
「ビビってねぇでやりたいことやれ。」
「…!」
「お前には夢があんだろ。」
「…。」
「夢は金じゃ買えないけどな、叶えるには必要な時もある。」
「…いりません。」
「はぁー。あのな、」
「いりません。叶えられそうな場所に、もういるので。」
「は、」
「お客さんを長いこと待たせてしまってるので、私はこれで失礼します。」
「A…、」
「園田さん。…お父さんのこと、病院までお願いします。」
「はいよ。またお店顔出すから。」
「お待ちしております。」
私は2人に背を向けた。
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涼-suzu-(プロフ) - 蓮和さん» ありがとうございます。みやだてくんはやっぱりバブめですよね。笑 共感していただける方がいて嬉しいです。次回もよろしくお願い致します(՞ ܸ. .ܸ՞)" (4月2日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - 完結おめでとうございます!垢は違いますが毎度コメントさせていただいてますバケモノです。素敵な作品をありがとうございました!!宮舘さんとの恋ってやっぱりいいですよね(?)私も宮舘さんは結構バブい域にいると思ってますw 第8弾も楽しみです! (4月1日 21時) (レス) @page45 id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年3月25日 17時