57 ページ8
土曜日、康二と一緒にみどり園に行った。
養父に持たされた段ボールいっぱいの自社ブランドの子供服とともに
秘書の車で康二を迎えに行った。
車の中でニコニコしている康二が可愛くて、愛しくてずっと見つめて居たら
視線に気づいた康二が顔真っ赤にして、恥ずかしそうに下を向いた。
そっと手を取ると、ビックリしたように俺のこと見たから取った手をギュッと握った。
みどり園に着くと、懐かしさと照れ臭さとなんかよくわからない感情になった。
阿部ちゃん先生はいなかったけど、あの時お世話になった先生方に
ビックリされたり喜んでもらえたり、「イケメンになったね」なんて言われて変な汗出た。
「康二くん！！！！！」
先生方と挨拶を交わしていたら、廊下の奥から康二を呼ぶ大きな声がして
ドンって誰かが康二に抱きついた。
「うわぁ！！！ビックリした！！もーラウ！ビックリするやろぉ！」
「だって康二くん来るの待ってたんだもん！！」
「えーそうなん？もーなんでそんなん嬉しいこと言うのよぉ〜」
「ちょ、康二！」
抱き合ってる二人を引き剥がして、俺の方に寄せた。
「康二くん。この人誰？」
「いや、お前こそ誰だよ。」
「康二くーん！この人怖い〜〜！！！」
「もー二人とも仲良ぉしてぇ？
めめ！ラウはまだ中学生やねんから、そんな威嚇せんと〜
ラウも！めめのがお兄ちゃんやねんから、そんな煽るような言い方せんの・・・」
「ごめんね？康二くん。」
「ごめん・・・・」
「ほんま、仲良ぉしてや？
めめ、この子はラウールっていうて今中学二年生やねん。」
「・・・ラウールです、さっきは煽ってごめんなさい。」
「ラウ〜ほんまイイコ！！ほれ！めめも！！」
「あー目黒・・蓮です。こちらこそごめんな？よろしく」
握手をしようと差し出した手をラウールは握り返した。
笑顔でブンブンと握った手を上下に振りながら、その力はだいぶ強かった。
やり返そうかと思ったけど、その横で嬉しそうにうなづいてる康二を見て
ま、いっかと思い直した。
ただ、正直仲良くなれる自信は無かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1400人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜那妃(プロフ) - NKさん» 何見てたのかなぁ〜。泣き虫kjくん、大好物なんですwこれからもきっといっぱい泣いちゃう事でしょう。 (5月3日 15時) (
レス) id: d7746d7e18 (このIDを非表示/違反報告)
NK(プロフ) - nb先生は何を見ていたのか気になります〜(*´ｪ`*)そしてkjくんすぐ涙出てきちゃうのかわいい…笑これはnb先生もほっとけないですよねぇ(*´ｪ`*) (5月3日 11時) (レス) @page39 id: 870f64adfe (このIDを非表示/違反報告)
桜那妃(プロフ) - 777さん» そんなkjくんもいつかは大人になるのかな・・・ならないでほしい・・・w (5月1日 10時) (レス) id: d7746d7e18 (このIDを非表示/違反報告)
777(プロフ) - 桜那妃さん» それな〜(笑)でも、そんなウブで鈍感なkjくんもカワイイ！(笑) (5月1日 10時) (レス) id: 3f9f1fa863 (このIDを非表示/違反報告)
桜那妃(プロフ) - 777さん» そうだよねぇ〜wでもkjくん気づいてなさそう・・・ (5月1日 10時) (レス) @page37 id: d7746d7e18 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜那妃 | 作成日時：2024年3月19日 7時
