××エンド、××ルート (ページ13)

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声が出ないように口元を手で押さえて、体をできるだけ縮めてソファの裏側に隠れる。

上背のあるソファだから前から私の姿を見る事はできない、はず。

バクバクと忙しなく鳴り響く心臓。

彼は「任せて」なんて言っていたけど大丈夫だろうか。
もしも彼が私を見捨ててしまえばそこで終わりなのだから。

でももうどうしようも無い。

外の声はもうすぐ近くまで迫ってきているし、もうこの部屋から出る事はできない。

⋯⋯⋯⋯あれ、私、ヤバい？

前提として部屋の外に夢の非常口がある事は確定だったんだから外に出るべきだった？

急に背筋が冷えて指先が震える。

鳴り響く心臓の音が先程より早く心拍を打つ。

⋯⋯⋯⋯大丈夫、大丈夫。

落ち着け。

いつだって私はピンチを乗りきってきた。

いつだって私にはみんながいる。

だから大丈夫。

これは見栄なんかじゃない。

ｺﾝｺﾝ

ノックの音に唾を飲み込み、

深呼吸をして手を床に着いた＿＿＿

『えっ？？？』

はずの床はスルリと抜け、大きくバランスを崩した体は真っ逆さまに下へ下へ落ちていく。