××エンド、××ルート (ページ6)

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非現実的な事は信じないタイプだ。

特に幽霊。次に超能力。

だからこれは、きっと、いや絶対に夢。

『にしてはリアル⋯⋯』

ダンス練習中に寝たのか私は。多分現実では私は立ち寝をしているに違いない。

向かわなければならない場所がある。

きっとそこが夢の出口。

でもどこだか分からない。

そしてあの翔太。

私が知っている翔太とは違う翔太。

しかも追いかけられているという状況。

後ろを振り返ってみる余裕なんて無かった。

曲がり角に隠れてしゃがみこみ、息を殺す。

ここで巻けなかったら後がない。

バタバタと足音がすぐ近くで止むと、
イラついたような声。

「は？逃げられた。
俺が最初に連れてきたのに、、最悪、」

"俺が最初に連れてきた"？

ますます意味がわからない。

翔太に似た誰かは不機嫌そうに呟くと、足音を響かせて立ち去っていく。

⋯⋯

⋯⋯

⋯⋯

行ったみたいだ。

一応、数十秒待ったから間違いない。
ゆっくりと角から頭を出してみたけれど、もう彼の姿は無かった。